2009年7月14日火曜日

エイラ 地上の旅人[3][4] 『野生馬の谷』  ジーン・アウル作  佐々田雅子訳


エイラー地上の旅人シリーズを読み始めて、3万5千年前の物語の舞台へぐぐっと引き寄せられています。
第一部『ケーブ・ベアの一族』はネアンデルタール人のイーザという薬師がエイラの命を救って、その一族の中で葛藤しながら成長していくというものでした。 ちなみにエイラは「クロマニヨン人」という設定らしい クロマニヨン人が人類の起源とされているようです。
ネアンデルタール人には現代のヒトにつながる遺伝子が存在しないのだとか。。。一説にはネアンデルタール人が滅んだのはクロマニヨン人との闘争による世代交代というものもありました。
さてさて第二部。
一族を追われ同じ種族を求めて旅に出るエイラ。 大自然の中で生きていく術を自ら学んでいきます。 生きていくために狩りをするエイラ。 自分が狩った馬の仔馬を育てて伴に生き、傷ついたケーブライオンの子の命を救って伴に生き。。。その描き方の巧みなこと!!
一族を離れ、洞窟を見つけて独り暮らし始めて3年が過ぎていました。 そしてある日、エイラと同じような外見をした瀕死の男、ジョンダラーと巡りあいます。 古代人、本能のままに生きていたのねが一番の感想(笑)
さておき、エイラの真直ぐさに今回も潔い気分になり、「エイラってすごいでしょ」と何故かジョンダラーに対してエイラを賞賛する気分になってみたり(笑)
第一部を読んだあと、これからどんな物語が展開されるのか知りたくて、あらすじを頭に入れて読んでいきました。 小説によってはあらすじを知った段階で興味を失ったりもしますが、エイラシリーズはそれを全くさせない。「どうやってその方向へ物語がすすむの??」と逆に興味をそそられました 「今日はこの辺で。続きはまた明日。」ってことが出来ない 「いつ仔馬に出会うの??」 「なんでケーブライオンの子なんか育てることになるの??」 「ジョンダラーとはいつどんな場面で出会うの??」 そんなことを考えながらワクワクしながら読んでいたら上下完読、そして朝。
面白すぎて途中でやめられない。。。。眠い。

2009年7月11日土曜日

『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎

同じマンションに住む女の子のママ友がお勧めしてくれた本電球

映画にもなったらしい。

物語の舞台は仙台。

さっそくホームページをみてキャスティングを頭に入れる。
ほとんど知らないけど、仙台のあちこちの風景を思い浮かべながら読みました。

そうすると、頭の中に映画館が出来上がって、実際に知っている俳優さんが会話してくれるので、読むのが楽しくなる☆

現実にはなかなか起こりえないけど、どこかでそんな事件が起こっているかもしれない。

著者の伊坂さんは、「地上からわずか数センチ浮いてるような物語を書ければいいんです」とある雑誌の取材に答えていたとか。

なるほど。

全くそのようなストーリーでしたウッシッシ

主人公の椎名に「僕は僕が主人公の人生だと思っていたけど、彼らの中で僕は脇役に過ぎない」というセリフがありました。

それぞれにいろんなことが起こっていて、その主体が変わるという当たり前のことに気づいて面白いなぁと思いました電球

普段なかなか読まないタイプの本なので、またひとつマイ文庫が増えました☆



『グラスホッパー』 伊坂幸太郎

前回読んだ『アヒルと鴨のコインロッカー』とはちょっと作風が違う気がした。。。。


2冊しか読んでいないので作風を語るほどのものでもないが(笑)

ストーリーは妻を交通事故で亡くした男が、相手に復習をちかうというもの。 相手は人殺し集団業界のトップの息子みたいな感じ。
そんなやついるのか??(笑)

その息子が「押し屋」と呼ばれる男に背中を押されて車に轢かれて死ぬ。 その業界を取り巻く様々なタイプの殺し屋がそれぞれに物語を展開させてひとつの流れに乗る、、、という感じ。

ジョントラボルタ主演の『パルプフィクション』という映画の技法に似ているかな。←内容は忘れたけど。

伊坂さん、ある程度取材をしたうえで小説を書いているのか、それとも全くの想像か。
物書きという職業は日々いろんなことをみてアイディアを思い浮かべているのかしら??

友達に紹介してもらって初めて知った伊坂ワールド。

早く続きを読んでこの疑問を解決させたいと思いながら物語を読み進めさせる表現力がある人だなぁと思いました。 さすが吉川英治文学新人賞!!

新しい本の出会いは私の視野を広げます☆ みなさんもオススメの本があったらぜひ紹介して下さい^^


2009年7月6日月曜日

エイラ 地上の旅人[1][2] 『ケーブ・ベアの一族』 ジーン・アウル作 大久保寛訳

エイラシリーズ第一部。


勝間和代さんの『起きていることはすべて正しい』で紹介されていた本です。
他の本もいろいろ紹介されていましたが、何故か妙に惹きつけられた本。

紀元前3万5千年前のヨーロッパが物語の舞台。

地震で家族を失いさまよう瀕死の少女エイラが、ネアンデルタール人のイーザという薬師に命を助けられ、イーザの一族の中で、様々な偏見や異質な一族のしきたりに翻弄されながら成長していくというお話。

読み応えあります☆

詳しいことはよくわかりませんが、ネアンデルタール人はヨーロッパを中心に石器や火などを使い生活していたようです。発見された当初は人類の祖先とされたそうですが、現在の見解ではどうも違うようです。
クロマニヨン人との衝突もあったとかなかったとか。。。。奥深過ぎてよく理解できない(笑)

そんな人ともサルともつかないネアンデルタール人に助けられた主人公エイラは、私がイメージするところ普通の金髪のスタイルのよい女の子。
本を読みながら、「狼に育てられた少女」を思い浮かべました(笑)

ネアンデルタール人一族のしきたりは女が男に意見してはいけない、言われたら絶対で男に聞かれたら秘密にするなど無理だし、態度が悪いといきなり殴られても殺されても文句は言えないし、性的欲求を満たすよう言われたら、夫婦でなくても例え結婚していてもどの女も従わなければいけない。。。。ありえへん!!

そんな一族の中でいろんな葛藤と戦いながら成長していくエイラ。

試練とは、難しいことをやりとげるというだけではありません。試練とは、自分がそれをできると知ることなのです。

この文章に釘付けになった私。

どんなにヒドイ仕打ちをされても、何かしら見つけて挑戦し自分の糧にしていくエイラ。
私には理解出来ないことがたくさんありましたが、こんなふうに現状を打開して前に進める力をもてたら素晴らしいと思いました。

試練とは自分がそれをできると知ること!!

また本から教えてもらいました☆