2008年1月30日水曜日

『女性のからだの整体法』 野村奈央

ストレッチの話に続き、「整体」の話。

「整体」からみると、生理は子宮のお掃除ということで、毎月からだを調整するチャンスなんだそうです。
骨盤の弾力性を取り戻して、更年期に備えたり、日々の体調を整えようというもの。
女性の生理に合わせた整体法、季節ごとの体のメンテナンスのやり方が書かれています。

この本も、面倒くさがりな私にうってつけの簡単な運動しか紹介していません(笑)


わりとダイエットオタクの私。
以前マイクロダイエットにはまって、ボリューム不足・コスト高というひさんな目に遭いました(笑)
いろんな反省をいかして目指すは、楽して健康・楽してダイエット・楽して、楽して、、、にこだわる私

私がダイエットをする目的は、単純に「やせたい」が第1目標ではありません。
内面から健康美人になりたいのです。
体重増加と体調不良がセットになって付いてくるので。

『超ラクラク「1分間BMストレッチ」ダイエット』  饗庭秀直

最近、チビ助のおっぱいの回数も減り、私の体重・体脂肪が急上昇してきた。
運動というほどの運動をすることもなく、日課だったストレッチもサボりがち。
「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせてきたけれど、そろそろ限界★

ということで、愛読書を引っ張り出してきたので紹介します。

効果的なストレッチをして太りにくい体をつくりましょうというもの。
食事制限や激しい運動によるダイエットは確かに体重を落とせますが、逆に太りやすい体質を作ってしまったり、栄養のバランスが難しかったり、何より長続きしなかったりと苦痛を伴うもの。

面倒くさがりな私にぴったりのこの本を見つけた時のうれしさったら(笑)
ちなみに、話題のブートキャンプは観ただけで吐きそうになりました。


効果はすぐには出ませんが、じわじわ効いて来ます。
肩こり・腰痛も一緒に解決してくれるのでお勧めですよ。

興味がある方はチェックしてみて下さい。
ちなみに、DVD付なども出版しているようで、今後チェックしてみようかなと思っています。

2008年1月18日金曜日

『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス 小尾芙佐訳

何度も読み返した本なのに、何度読んでも涙が出てしまう。
一度読んだことがある人も多いのではないでしょうか?

最後の一文でこれだけ感動させられる本は滅多にないと改めて感じました。

精神薄弱者のチャーリー・ゴードン、天才ねずみのアルジャーノン。

チャーリーは頭が良くなりたいと望み、脳の手術を受けます。
次第に効果が現れ、以前のチャーリーではなくなり天才と言われるようになります。
それは、チャーリーが友達を失い孤独になる変化でもありました。

先に手術を受けたアルジャーノンに起こる変化。
チャーリーはいずれは自分にも起こる変化と知り、そのことに怯えながら抗いながら過ごします。


優しい気持ちになりたい時、私はこの本を読みます。

自分にとって大切なこととは何だろうと考えますが、なかなか答えは見つからない。でも、そういうことを考えながら過ごすことが大事なのかなぁと思いました。

次回、『アルジャーノンに花束を』を読むときに、自分がどんなことを感じるのか楽しみです。

ぜひ読んでみてください。
読んだことがある人も、読み返してみてくださいね。

2008年1月16日水曜日

『産んではいけない!』少子化なんてくそくらえ  楠木ぽとす

子供を産んで見えてくる現実というのがあると思います。

作者も子供を産んでその大変さを知り、世の中ではこの大変さを教えてくれる人はいなかった、だから私が本にして伝えたいという主旨で執筆したようです。

私は、自分の子供が生まれるまで、親戚の子や姉の子、友人の子など、数時間接するだけでこんなに疲れるのに、それがずっと続くなんて、、、と思っていました。

ちび助が産まれてから一転。
大変なこともたくさん、イライラすることもたくさん、、、確かにそうなんだけど、子供の笑顔やすやすや寝ている顔を見ていると、一気に疲れもぶっ飛んでしまう。
子育てみたいなこんな楽しいコトが世の中にあるんだ!!と目からウロコ状態。
こんなに幸せなことはみんなにも経験して欲しいと思うようになりました。←本当に不思議な変化です(笑)

だから、この本を手にして序文を読んだとき、当たり前だけどこんな人もいるんだなぁと思って、読んでみることにしました。

親になる大変さを切々とつづっています。
共感する部分もあり笑えたり、我が子に対してそんな憎しみに似た感情まで抱くんだとびっくりしたり。
基本的に、「子供の世話をさせられている、母親というのは大変なんだ。それを知らずして軽い気持ちで子供なんぞ産むんじゃない!」ということのようです。

子育てに関してではありませんが、実は私も、陣痛のしんどさや痛さをどうしてもっと切実に教えてくれる人がいなかったんだろうと思ったことがあります。
あんなに通い詰めた産婦人科の助産師さんで出産を経験している人でさえ、「陣痛が来たらわかりますよ」程度。私はのたうち回る程痛かったそしてその痛みを経験する頃にはもう後戻りは出来ない状態なんです(笑)

作者もきっと子育てに関して、その違和感を自分の感じるままに、どうにかして伝えたいと思ったのでしょう。

「子供はかわいい。欲しいな。」と思っている人で、実際に妊娠・出産を経験していない人。
一度読んで覚悟を決めるのも良いかもしれません(笑)

この本を読んで感じたこと。

一、妊娠・出産を望みながらそれが叶わず苦しんでいる人もいるのに、そこに配慮がないなぁと思った。

一、せっかく産まれたのに、そんな愚痴愚痴言う神経が知れない可哀想な人だなぁという気持ち。

一、私が陣痛の時に感じた「教えてくれよぉ」を伝えようとした姿勢に賛同。

一、何だかんだ結局、自分が経験しないと、「善」「悪」のコメントは
出来ないんじゃないかしら。もしかしたら、作者にも子育ての大変さを語る人が周りにいたかも知れないけど、聞き流してたのかも知れないですしね~。

2008年1月13日日曜日

『がばいばあちゃんの幸せのトランク』 島田洋七

『がばいばあちゃん』シリーズで第3弾だそうです。
『佐賀のがばいばあちゃん』から立て続けに読みましたが、『佐賀のがばいばあちゃん』で終わっておけば良かったのに、という感想です。

おばあちゃんの言葉には感動したりうなづいたりしますが、島田洋七の話が宜しくない.....。
自分の汚点を「芸人だから」だの「できた嫁だ」など、何を良いようにまとめきってるんだという感じ、かしら。
せっかくのばあちゃんの言葉が色あせてしまう。。。

2008年1月11日金曜日

『佐賀のがばいばあちゃん』 島田洋七

「がばい」とは「すごい」という意味だそうです。

島田洋七が家庭の事情で、小学校2年生から中学校3年生の頃まで、佐賀のおばあちゃんに預けられた時の話。
貧乏ながら、たくましく明るく生きているおばあちゃん。

がばいばあちゃんの語録、心に染みたりおもしろかったり。
これは長年の経験が生み出すものなのでしょうか。
ささいなひと言に重みを感じて、感動する場面がいくつもありました。

島田洋七って「B&B」ってことしか知らないし、しかも漫才がどんなんだったかも覚えていない。
若い子は知らない人も多いのではないでしょうか。
母親と離れて暮らしていたのはかわいそうだったけど、こんなおばあちゃんと過ごす時間があったことが人生に良い影響を与えているんじゃないかなぁと思いました。

おばあちゃんはいつの時代もすごいものだというのが持論です^^

2008年1月10日木曜日

『亡国のイージス』 福井晴敏

映画化もされました。
配役は、真田広之、寺尾聰、中井貴一などなど、そうそうたるメンバーです。

映画は観ていませんが、読んだ本が映画化されると、「あれ、何だか違うわ」的にがっかりすることが多いんですよね。
でも、配役を見る限り、観てみたい気持ちになります。
どなたか、映画を観た人いませんか??ぜひ感想をお寄せ下さい

映画化されるにあたり、自衛隊に協力要請があったそうです。
国防に関することだし、自衛隊の幹部が叛乱を起こすという内容から、初めはお断りされたそうですが。
時の防衛庁長官、石破茂。
『亡国のイージス』は読んだことがあったそうで、部下に対して「お前はこの本を読みもしないで断ったのか」という話になり、ついには協力することになったといういきさつがあるそうです。←『国防』石破茂著に書かれていました^^
本に登場する防衛庁長官は、やや無能な男で描かれているのに、石破さん、すばらしいです(笑)

内容は、、
海上自衛隊の艦長が、ダイスという国の機関に息子を暗殺されて、復讐を誓うというもの。
「辺野古ディストラクション」なる架空の事件を題材にして、北朝鮮の工作員が米国が隠蔽しようとする危険物を手に入れたことで、艦長と手を組んで、世の中に混沌を巻き起こそうというもの。
、、、大まかにそんな感じかなぁ。←大雑把過ぎ?

マニアックじゃないと書けない話だなぁと妙に感心しました。
内容的には、専門用語が多いわりに読みやすくて面白かったです。

男の人が読んだら、軍艦とか出てくるしワクワクするのかも。
艦長が父親なので、その立場に立って「自分だったら」と考えることがあるかも知れません。
私は母親の立場から、感動する場面がありました。

もともこもない言い方ですが、私の拙い感想よりも、一度読んでみてください(笑)
長編作で読むのに時間がかかりましたが。

『本当は恐ろしいグリム童話』  桐生 操

グリム童話、、、ディズニーでもキャラクターになってるのに。
恐ろしいといえば恐ろしい。
、、、というより気持ち悪い。

ヤーコプとヴィルヘルムというグリム兄弟が初版を1812年クリスマスに発刊した『グリム童話』。
当時の時代背景も関係しているようですが、初版はえぐい内容だったらしい。それが「母親がこれらの物語を無垢な娘に顔を赤らめずに話してやれようか」という批判を受けて、版を重ねるごとに相当の手が加えられたとか。
日本に伝わる頃には、素敵な童話集に変身していたというわけです(笑)

『白雪姫』『青髭』『シンデレラ』、、どれもこれも聞いたことがあるものばかりではないでしょうか??
私が知りうる限り、残忍で冷酷な中にもどこか救いがあり、ハッピーエンドさえ用意されている、そのような内容でした。
さて、初版では??
近親相姦、殺戮、虐待、、、これを子供向けに書いたのか!!
国も違えば時代も違う。
そうなると、こうなるのか!!という感想です(笑)←何なんだそれは(笑)

綺麗な物語のまま記憶しておきたい方は読まない方がいいでしょう。
興味があるかたは、ぜひ恐ろしいグリムの世界へ。ふふふfff。

2008年1月3日木曜日

『人間の幸福』 宮本輝

宮本輝のアクが強い作品。
強すぎて、宮本輝好きの私にも、あまりお薦めの本ではありません(笑)

内容は、主人公の住んでいるアパートの近隣で起こった殺人事件に発端します。
白昼堂々バットで殴られるという事件でありながらなかなか犯人がつかまらず、アパートに住む人それぞれが犯人の可能性があり、疑われることで歪んだ人格が浮き彫りにされていく主人公。
アパートの住人とそれを取り巻く人たちの生活をのぞき見る形で展開されていきます。

宮本輝の登場人物はどこか憎めなくて、最後には、まあまあさわやかな解決策を打ち出してくれるのですが、この本にはそれがない(笑)
「なんだこいつうっとうしいなぁ」的な印象を消し去ることが出来ずに終わっています。

ある程度、宮本輝作品を読んで後、こんな作品もあるんだなぁという感じで読んで頂きたい一冊。
しょっぱなこの本を読んでしまうと、宮本輝のアクの強さばかりを感じて嫌いになってしまうかもしれませんので。



本のイメージがありませんでした。表紙は「婚礼の踊り」というブリューゲルの絵画です。